勉強の仕方が分からない・・
勉強の仕方が分からない・・という相談を受けることが多い。
例えば、社会の勉強方法が分からないという相談。
① ノートをしっかり取っているか?
できれば、黒板に書かれたことだけでなく、
先生が喋ったことまで、記しておくとよい。
② ここからが肝心・・
家の帰ったら、そのノートを開け、10分でよいから
その日、学校で習ったことを反復する。
③ 土曜日曜に、その週に習ったことをノートを見ながら確認する。
①の行為はたいていの生徒が普通に行っている。
大切なのは②の行為で、これだけのことで、
50点の生徒は65~70点とれるようになる。
③の行為までしっかりやれれば、50点は80点までになる。
②の行為によってその日学習した内容の80%位は定着する。
③の行為によって、(最初に学習した内容の)50%は記憶できることになる。
それでは、②と③の行為を怠るとどのような事態となるか?考えてみよう!
定期テスト1週間前から勉強し始めたとする。
一カ月から二カ月前にとったノートを開けることになる。
その内容は、ほとんど忘れているので、初めて見ることと同じで、
ノートを頼りに理解することになる。
歴史においては、字面だけ覚えるだけで、その時代背景などは思い出せない。
穴埋めの問題は出来ても、記述問題はほとんどできない。
そして、何よりも、理解できていないことを覚えることは難しい。
このような方法で定期テスト対策をしても、せいぜい平均点が取れるくらい。
80点以上の得点は無理です。
理科でも同様なことが起こっている・・
その日の夜、または数日後までに反復しないと、理解した筋道までも忘れてしまう。
理科や社会を暗記科目と思ってる生徒は多いが、
実のところ、理解できないことは覚えられないし、興味も湧かない。
例えば、最近の事件では・・
日産・ルノーの元CEOでレバノンに逃亡したゴーン氏の件について。
地理・歴史・政治経済など社会科の全てがリンクしているので「例」としては興味深い。
先ずは、彼の生い立ちから・・レバノンに生まれたが、その当時は内戦で政情が悪く、
ブラジルに移民することになる(現在のレバノンの人口より、移民した人口が多い)
大学時代から、フランスに留学し、その後、出世コースを歩むことになる。
宗教的な問題・・イスラム教徒が50%、キリスト教徒が40%、その他10%。
このデータだけを見ても、長らく内乱が治まらなかったことは十分に想像できる。
もともと、フランスの植民地であったことから、(公用語はアラビア語であるが)、
フランス語、英語を流暢に話すものが多い(だから、ゴーン氏はフランスに留学)。
それでは、地理的条件は・・
古代では、フェニキア人によって商業が栄えた。
地中海性気候で、緑豊かで観光地として栄えたこともあったが、
内戦が続き、荒廃していった。
また、現在は、シリアとイスラエルに挟まれ、小国(面積は岐阜県くらい)であり、
常に、政情は不安定となっている。
日本とレバノンの間には、犯罪者・容疑者の引き渡しが出来る条約がない。
したがって、日本政府は、ゴーン被告の引き渡しを要求できない。
日本とその他多くの先進国における「法律」と「検察」の在り方について、
その解釈に(根本的な)隔たりがあり、
日本の在り方は、海外から批判の対象にもなっている。
法律とは、本来、「人を守るため」にあるのであって、
「裁くため」にあるのではない。
検察とは、真相を検証する機関であって、”ホシ”をあげる機関ではない。
・・・ 以上は、国際的常識。
この件について、ゴーン被告は甚だ不信感を抱いている(当然であるが)
海外では、日本の司法の在り方に根本的原因があると考えるメディアが多い。
・・・・ まとめ ・・・・
勉強には特別な方法があるわけではない。
一度授業で学んだことをどれだけ定着できるか? このことに尽きる!
それには、その日の内に復習する、そして、1週間後にも復習を重ねる。
自宅学習のほとんどの時間を復習に使うこと!
数学の今進んでいる箇所を問題集で解くことも復習になる。
ユーチューブやゲームに使う時間を「復習」に使えば、
平均点50点の人が平均点70点になることは確約できる!