理解できないまま進める”勇気”を・・
マイナスの概念が呑み込めない子は多く、そこでつまずく子供はいる。
現実に生きていれば、赤字(借金)、気温などで見かける程度であり、
その概念などは理解できなでも不自由することはほとんどない。
理解出来ようが出来まいが、
マイナスの入ってくる四則計算の正負のルールは暗記するしかない。
そういうものだと思って使っていけば、そのうち分かることであるから。
ここでも、理解しないことには進めないという”不器用な子”がいる。
理解できなければ、気持ちがめげて、やる気を失せる子を見かける。
そういうことがないように、過ぎればそのうち分かるようになるよ!
と、言ってあげられる指導者が周囲にいることは大切なことになる。
何事もそうであるが、最も良くないのが、”気持ちがめげる”ことである。
教育の現場は、活力ある子供を育成する事であって、
めげて落ち込んだ子にしてしまうことではない。
学習における「器用と無器用」を考えてみましょう・・
学習することの基本は、理解すること。
理解することによって、面白さが増し、モチベーションも上がる。
ところが、科目・分野においては、
理解できなくても”そういうものだ・・”と思って、先に進んだ方がよいこともある。
化学で言えば「モルの概念」、数学などでも多くの分野・箇所で起こりうる。
理解できないと先に進めない・・といことは、
学習する姿勢としては大切であり、間違っていない。
ところが、理解できなままに進み、
その後、理解できなかったことが理解できるようになることも多くある。
また、ベクトルの内積のように、そのもの”意味”は理解しにくく、
道具として使えば便利であるということで利用する”公式・定義”などもある。
私たちは普段からスマホで様々なアプリを使っているが、
そのアプリの仕組みを理解して使っているわけではない。
そのことと同様、使い勝手が良いから使うのだ・・
という感覚で進んで良いこともあることを、
学習の中でも(自分の中で)認めていくことも必要なのです。
そういう”頑固でない”という意味での”器用さ”も必要なのです。
数学が苦手、理科が苦手という生徒の中には、
このような理解できないと進めない”不器用な子”が多いことを
親御さんは、知っておきましょう。
ですから、当塾での「指導方針」の一つに、
理解できなくても、とりあえず先に進んでみる・・ことを勧めることがあります。
二次方程式の解の公式というのがあります。
その公式を証明する過程で、理解できなくてつまずく子を多く見かけます。
でも、理解できなまま進めても一向にかまわないと思います。
先ほど話題にしたアプリの一つくらいに考えて、その公式を使うと良いでしょう。
理系に進むのであれば、理解が必須ですが、そうでないなら、
理解できないまま進めても問題はないと考えてます。
何でもかんでも理解しようとすることは、時として”不器用なこと”になります。
また、 問題集を見ると、A、B、Cというように難易度が分かれてます。
基本、標準、発展というような別け方もあります。
ほとんどの場合、C問題・発展問題までは解く必要はありません。
A問題は解けるように、B問題も難しいのは外してよいと考えてよいでしょう。
中高一貫校では、難問ばかり宿題にしたり、テストに出題するケースもあります。
塾に通ってくる生徒の多くは困惑するわけです・・
ですから、
私は生徒たちに伝えます・・
「全部できる必要はない。 6~7割方出来れば十分だから」
「入試でも満点を取ることはできないし、6~7割出来れば合格できる」
だから、出来ない問題が出てくることを”苦痛”に思うことはない!と。
理解できないまま、進むことに”罪悪感(抵抗)”を覚えないようにします。
このような指導で、数学を苦にしなくなり、得点を上げる子も多くいます。
模試レベル・入試レベルの問題に取り組む場合、
多くの問題は、(1)(2)(3)というように、
基本から標準、発展レベルの問題が並びます。
(1)は出来るようにしましょう。 (2)は出来ればやってみる。
(3)は出来れば幸運だが、多くは飛ばす(外す)ても、OKです。
(1)と(2)ができれば、65%の得点にはなります。
高1。高2であれば、この程度で十分なのです。
大切なことは・・・
気持ちがめげないようにすること!
それには、理解できないままでも進んで良いし、
出題されたすべての問題を理解する必要はないし、
無理だと思えば、飛ばしてよいし、外してもよい・・