中学受験への適性と最近の動向
中学受験を考えるとき、遅くとも小4から受験対策が始まります。
早熟な子供であれば良いのですが、そうでない場合、かなり負荷がかかります。
親の希望により、無理な受験をすれば、また、希望の中学に進めなければ、
中学2年生になるころには、反抗期も重なり、無気力な状況になる子供を多く見てます。
無理な中学受験にはそれなりのリスクがあることも知っておきましょう。
当塾には、小1~小3くらいの子が通ってきますが、
その子が中学受験へ向く子かどうかを見極めるために通塾するケースもあります。
塾長が中学受験に向く子であると判断すれば、受験対策に切り替えますが、
向かないと判断すれば、英語の指導なども含めて、基礎学力の充実に努めます。
そして、高校受験へ照準を合わせることになります。
人生100年の時代に、成長期にある10歳前後の子供に
「睡眠時間5~6時間」を強いることはいかなるものか?
進学塾に通う生徒は小学生のおよそ50%。
その中の10%位は希望の中学へ合格でき、
エリートとして生涯を全うできるかもしれない。
ここで問題なのが、塾内のクラス分けでも下位になり、
希望の中学へも合格できない場合、
10歳過ぎにして大きな挫折感を覚えることとなる。
この挫折が本人(生徒)が望んだことであれば、
今後の体験として生かすこともできるが、
親の無理な説得による「受験」であれば、
その「挫折感と無力感」を生涯引きずるかもしれない。
世の風潮・(多くの勘違いによる)時代の価値観に煽られ、
多様な能力ある子供たちを「偏差値という一律の基準」で、
測りにかけていないか? 犠牲となるのは子供たちなのだ!
成熟度が高い子は、10歳前後から競争による成果が望めるが、
(極端な例ではあるが)我が子の誕生により、
30歳から頑張る人生が始まる男性だっているのだ。
・・・ 中学受験・最近の動向 ・・・
よりレベルの高い大学への進学を考えるとき、
小学から中学受験をすることがこれまでの通例(常識)であった。
ところが、最近の中学受験への考え方が変わりつつある。
例えば、6年制中高一貫校へ進学を考える場合、
これまでであれば、第一志望校、滑り止めを2~3校ほど受験した。
区立に上がることは前提とせず、
必ず私立校に進学した方が大学受験の結果は良いと考えた。
ところが、ここ数年前から、第一志望校(大学付属校も含む)を受験し、
第二志望校までに合格できなければ、区立、市立(公立)に進む、
是は非でも、私立校へ・・・という考え方は薄れてきている。
裏を反せば、区立校のレベルアップと個性化が顕著になってきていること。
それに続く(上位)都立高への進学が一流大学への”王道”にもなりつつあること。